手のひらの痛みの原因

手のひらに痛みを訴える、”手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)”という病気にかかる人が増えています。

◆どんな病気か
手首の手のひら側にある骨と靭帯(じんたい)に囲まれた手根管というトンネルのなかを、正中神経と9本の指を曲げる筋肉の腱が通っています。
このトンネルの中で神経が慢性的な圧迫を受けて、しびれや痛み、運動障害を起こす病気です。

◆原因は何か
手の過度の使用、妊娠によるむくみ、骨折や腫瘤によるトンネルの圧迫、血液透析によるアミロイドという物質の沈着などが原因になります。
男性1に対し女性6の割合ですが、女性に多く見られる理由は、手根管の隙間が男性に比べて狭くなっている為です。
1日中ワープロやタイプを打つ職場をはじめ、育児でおんぶやだっこを繰り返したり、高齢の女性が皿洗いや庭の草取りなどで手を使いすぎて発症するケースが目立ちます。
妊娠や閉経期のホルモンバランスの変化で炎症が起きやすくなる要因も重なっているようです。

◆症状の現れ方
日赤医療センター神経内科の作田学部長は「人さし指、中指、薬指の3本の指がしびれる症状が出たら、まず手根管症候群の疑いが濃い」と話しています。
この3本の指の正中神経が、この3本の指の神経の元にあたり、親指や小指には影響を与えない為と考えられています。
同じ手や指を酷使した結果、発症する職業病として腱鞘炎がありますが、腱鞘炎で痛むのは手首の付け根部分で指先だけがしびれることはない為、簡単に見分けられるそうです。
痛みは朝、目を覚ました時に強く、ひどい時は夜間睡眠中に痛みやしびれで目が覚めます。
この時に手を振ったり、指の運動をすると少し楽になると言います。
進行すると親指の付け根の母指球筋という筋肉がやせてきて、細かい作業が困難になり手が変形することもあります。

◆治療の方法
しびれや痛みが軽症〜中等症の場合は、手首を安静に保つための装具を使用したり、ステロイド薬の注射を行います。
注射や内服薬等での保存療法が効かない場合や、筋肉にやせ細りがある場合は手術を行います。

指にしびれや痛みがあり、朝起きた時にひどかったり夜間睡眠中に目が覚めるようなら、早めに整形外科を受診しましょう。


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